変えていける、藤原精吾弁護士の優性思想に係る人権講習を受けて

②けいけん(考え)
画像出典: CDD20
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先日、藤原精吾弁護士(元日本弁護士連合会副会長、人権擁護委員長)のお話を、Zoomを通じて伺う機会を得た。「優生保護思想との訣別を図る〜障害のある人々が最高裁を動かした〜」と題された人権講習で、藤原弁護士も関わられた優生保護法を巡る訴訟等をテーマに、人の在り方、国の在り方について学ばせていただいた。

おそらく大学の講義と同等の規約が適用されるため詳細は控えるが、とても勉強になった。印象に残ったのは、裁判官が右に倣えの判決を下しがちであること、国が主導し学校教育をも利用して優性思想を普及した歴史だった。(なぜ裁判官すら、右に倣ってしまうのか、その答えのひとつはこちらで解説しています→「妄想共有能力」)

優生保護法は、障害者の強制的な去勢手術等を許した法律で、1996年まで続いていた。1996年といえば、テレビではB’zや宇多田ヒカルといったアーティストが活躍し、名探偵コナンのアニメも始まった年。この国では、マジョリティーが日本を「先進国」だと信じて疑わなかったような時代にも、裏では明らかな人権侵害が横行していた。これまで、「違法ながらも合法だった」という屁理屈と共に、除斥期間の適用(時効)が言い渡されてきたが、2024年7月、これまでの訴訟に対する主張を撤回し、元岸田首相が謝罪したこともニュースになった。

その重大な出来事に携わった方のお話を伺えたことは、ぼくにとっても希望そのものだった。正直、7月のニュースを聞いたときも、被害者の方々もおっしゃっていたように、「それでも日本は変わらないだろうな…」という絶望のような気持ちの方が強かった。しかし、実際にこの裁判を勝訴へと導いてこられたおひとりである藤原弁護士から、優性思想や社会を「変えていける」という前向きなメッセージを受け取れたことは、涙が出るほどにありがたいことだった。

江戸時代から続く座敷牢・私宅監禁、恥の文化。戦後台頭した(政府が普及した)優性思想。福祉、支援、社会保障の不機能、それを支える自己責任論。今も続く人権侵害。それを無知や偏見によって、当たり前と捉える日本社会。知ること、声を上げること、常識を疑うこと、ぼくたちにもできることがある。

変えていきたいですね。それは回りまわって、全ての人の幸福につながることでもあります。(関連記事:「本当は、知るだけで社会と生活が変わる」「「自己責任」を捨て仕組みを変える必要性」)

主な参考文献(作者五十音順)
・「【詳細】首相 旧優生保護法めぐり謝罪“除斥期間の主張撤回”」NHK 2024年7月28日参照 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240717/k10014513651000.html
・「精神障害者の監禁の歴史 精神科医香山リカさんに聞く」NHKハートネット福祉情報総合サイト 2020年6月16日参照 www.nhk.or.jp/heart-net/article/83/
・「障害×戦争アンコール」NHKバリバラ 2020年6月16日参照 www6.nhk.or.jp/baribara/lineup/single.htm/?i=938

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