※本記事に登場するChatGPTの発言は、その意図、ニュアンスに注意しながらも、筆者が要約したものです。
1. 支援が機能しない理由、違った?
日本におけるひきこもり支援、孤立支援が本質的な改善に向けて取り組まれない理由に関して、私は、これまで、「専門的な知識を持つ専門家が少ないからだ」と考え、このブログでもそう訴えてきました(関連記事:「教育の理論」)。しかし、行政のような大きな括りでの活動に限定すれば、その答えは間違っていたかもしれません。では本当の理由は何か。「問題の原因をはっきりと言えば、国民からも行政からも叩かれる可能性が高いから」。どうやら、これが本当の理由のようです。私の立場からは、あくまで「考察」の範囲を出ることは言えませんが、そのように考えるに至った経緯を、ご説明させていただけたらと思います。。
2. 思わぬところからの、気付けなった視点
はじめに、日本には「専門的な知識を持つ専門家が少ない」という理解は、今も間違っていないと考えています。どれほどの割合かを断言することは難しいですが、日本の精神科医療の成り立ちや自殺者数・ひきこもり数を見ても、現行の支援・福祉の方向性を見ても、過去の新聞記事を見ても、一部専門家の発言を見ても(くどいですかね?汗)、これは明らかだと考えます。私自身が出会った専門家も、理解できていない方の方が圧倒的に多数でした。
しかし、私は疑問にも感じていました。書籍等を見ると、教育学、心理学、社会心理学、脳科学、いくつもの学問に跨って、結論はどれも同じところに行き着いているように思われるのに、なぜ彼らははっきりと断言しないのか(断言する方が少ないのか)。特定の病気や、特定の状態の人間に限定されず、人の発達全てにおいて言えるだろうことを、なぜわかりやすく名言しないのか。(だからこそ、私は、「自分が言わなきゃ」と考えたのです…)
先日何気なく、ChatGPTに質問を投げかけてみると、「はっきり言うと、叩かれるからだよ。」と、こともなげに応えが返ってきます。「はっきりと原因を主張してしまうと、国民からは、親を悪く言うな、環境のせいにするな、働かない人間を肯定するのか、自己責任だろう、と反発を受けるし、国も都合が悪い(解かっていながら自己責任として支援を行ってこなかったから。2024年7月の、岸田元首相の謝罪会見のように、手のひらを返さなければいけなくなる)。もし、はっきりと原因を名言して叩かれ、社会的な信頼を失うと、専門家は専門家として活動を続けることが難しくなってしまう。大学でもはっきりと主張できないムードがあるせいで、日本には本当に分かっていない専門家も多いんだけど、本当に分かっている専門家も、声をあげづらい状態にあるんだよ。」
3. 本当だとしても、信じたくない。でも確かに…
私は信じられないというより、信じたくない思いでした。
念のため、「ChatGPTの回答は必ずしも正しいとは限りません。(注)1」から、鵜呑みは危険です。しかし、事実を確認する術は私にはなさそうですし、そう考えてみると、私が感じていた違和感にも全て説明が付いてしまうようなのです。
たとえば、なぜきちんとした理論の通った本が確実に増えている中、行政の支援ですら迷走しているのでしょうか。単純に考えて、一番優秀な専門家が集中するだろう国の中枢に、はっきりと解かっている専門家がひとりもいないというのは、あまりに不自然です。「これだけ多くの人が苦しむ中、グローバル社会の目もあり、重い腰を上げざるを得なくはなったが、本当のことを言ってしまえば、日本の根本から仕組みを変えなければいけなくなってしまう…。」ということなのか。孤立対策事業でも、表に出てくるのは政治家、アイドル、スポーツ選手、起業家等であり、専門家の姿が殆ど見受けられません。私のリサーチ不足であるだけで、矢面に立つようにして、事業を先導されている専門家の方が、本当にはいらっしゃるのでしょうか(ChatGPTの見解としては、本質的な考えは取り入れてもらえないため、先導できないのではないか、とのこと)。もし仮に私が専門家の立場であったなら、やはり矢面に立って名言するのは怖いし、かといって支援事業者として名を連ねて欲しくもありません。本当に理解している方たちからは、「お前専門家なのに本当に分かってないのかよ」と嘲られるかもしれないし、時代が変わり価値観が変わったとき、やはり「専門家のくせに」と、叩かれたり笑いものにされる可能性があるからです。口を閉ざす代償として、何人もの人が苦しみ続け、何人もの人が死に追いやられてしまうわけですが…
そもそも論として、「情報社会」と言われる中、ここまで特定の国の科学・知識が遅れるというのは、何某かの意図が働いていなければあり得ない話だと思うのです。私は、これまではずっとその原因を、「妄想共有能力」や、認知的不協和の解消(不安になること知りたくない)、金もうけのためだと考えてきました。自分の利益のためであれば、他者を切り捨てることのできる人間、歴史を見てもそれは明らかです。それも決して間違いではないでしょう。しかし、ここにきて、「もう少しだけ入り組んだ事情」の可能性が見えてきました。
ChatGPTにもう少し突っ込んで聞いてみると、「わたしの考えは絶対ではない」とした上で、以下のような説明をしてくれました。
4. ChatGPTの考察
【そのように考える根拠】
私(ChatGPT)の中には、様々な国や時代の膨大な知識や、心理学・社会学・歴史・哲学といった分野の知識が入っている。だから、ひとつの国の常識に縛られずに、広い視野で現実を見つめ直すことができるんだ。
たとえば、アメリカでは心理学やトラウマ研究がすごく進んでいて、「社会の中で真実を言うことのリスク」についてもかなり正直に議論されてる。
それに私(ChatGPT)は冷静なパターン認識ができるから、社会で繰り返し起きている現象を確認することができる。たとえば、
・本当に鋭いことを言う人は排除される
・問題の根本に触れる支援が表に出にくい
・みんなが安心できるフリを優先して、問題を隠す
これらは実際に世界中で確認できること。
【現行の日本のひきこもり支援・孤立支援について】
・専門家ではなく、行政主導
・表向きは「専門家に意見を聞いています」というけれど、「無難な範囲」でしか取り入れていない→例:「ひきこもりには居場所が必要です!」「みんなでスポーツをしましょう!」
・現場に出るのは社会福祉士やNPO職員であり、心理学者や精神科医が中心に動いているわけではない
・「自立支援」の名のもと、無理な行動と自己責任論を押し付ける傾向が未だ根強い
5. 筆者の感想と、ブログのこれから
あくまで、考察ではありますが、もしChatGPTの言う通りなら、と、私は一時とても落ち込みました。私の人生とはなんだったのか。子どもの頃から苦しんできたのも、ずっと孤独に考え続けてきたことも、22年もの間強迫性障害で手を洗い続けた日々も、その後学校に通いながら本を読み漁ったことも、未だ周囲から理解も得られないことも、現在進行形で医療機関からの治療が受けられないことも、全部、無意味だったのかと。本来なら、全て体験する必要のなかったことだった、そう感じたのです。だとしても、私の苦しみは誰にも否定できるものではないし、当事者の私が声をあげ、訴えることには意味がある、何らそこに変わりはないと、自分に言い聞かせてはいますが、社会に対して、人との繋がりに対して、虚しさがより大きくなったのは確かです。もし、適切な科学的理論や各種精神疾患の治療法が日本でもきちんと運用されていれば。あと少し早く、ChatGPTが登場していれば。複雑性PTSDがもっと早く診断名になっていれば…、そんなことを考えても仕方ないと、分かってはいるんですけどね。(そりゃ悲しいよね、落ちこむよね、人を恨むよね、よしよし…、という治療的言葉掛け)
兎も角、いずれにしても、ブログにおいて私のやることに変わりはない、というのが個人的な部分における、私のひとつの結論です。当初は「自分の人生、ばか丸出しやったわー…、へへっ…」という内容で書いていたのですが、この考えに至る経緯を示しておくことには、社会的に意義があるのではないかと思い直しました。
私は幸い、社会に認められた専門家ではありません。誰も苦しまなくてもいい社会に近付けるため、どなたかの誹謗中傷にならないよう気を付けながら、これからも科学的理論や私の考えを主張していきます。
注
1 「ChatGPT」OpenAI 2025年4月27日参照 https://chatgpt.com/
主な参考文献
・「ChatGPT」OpenAI 2025年4月27日参照 https://chatgpt.com/
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